5色の光はからあげジェムに集結した。
やった!! 封印を完全解凍!
――無数の光が舞い上がる。
「(カララッチ)これは……みんなのからあげの記憶の粒子」
「(カラット)光のつぶになって帰って行く……」
記憶の粒子たちは、世界中に飛び散っていく。
よかった、これで世界にほんとうにからあげが戻ってきた!
その隣で、がくりと膝をついたのは、クエンガー……
いや、今は変身を解いて元の姿になった、レモン星人だったの。
「(レモン星人)俺はからあげが憎かった……レモンはいつもからあげの添え物、それでもいいと思ってた。なのに……大皿のからあげに俺が添えられていた時…とおりすがりのマナー講師が……
『ちょっと待った! 勝手にレモン搾るとは言語道断!』
勝手に絞るなと叱られ……まるで要らないもののように咎められて……俺が一体何をした?ただからあげの隣にいたかった、ただ、それだけなのに……」
微笑むカラット。
「(カラット)泣かないで、レモン星人。この世で一番からあげに合うのはレモンよ!」
「(タッタ)せやで! レモンをかけてからあげはよりおいしくなるんや!」
「(レタ)からあげもレモンもどっちもおいしい。それでいいんですよ」
「(ネムネム)ねむぅ……」
「(レモン星人)お前たち……」
レモン星人の心が浄化されていく。みんなの顔に笑顔が戻っていく……
「飲食→飲み食い」「勝負→勝ち負け」のように送り仮名を加えて訓読みにしている。送迎に送り仮名を加えると「おくりむかえ」となるので答えは「おかえり」。