「(カララッチ)カラット、魔法の力で2人を助けてあげよう!」
「(カラット)えっ、いきなり言われても、そんなこと私にできるのかな……」
「(カララッチ)大丈夫。子どもの頃の楽しかった思い出を思い出してやってみるカラ!」
子どもの頃の楽しかった思い出……。
「(カラット)わかった。やってみる!」
魔法のステッキから溢れるキラキラした記憶たち……それは忘れていたからあげの思い出だった。
日曜日になるとからあげを作ってくれたお母さん。
でも学校でも食べたいって駄々をこねて、お弁当に入れてもらったからあげは、特別おいしかった。
子どもの私は、それが嬉しくてしかたなくて、その日は勉強も体育も特別がんばれる気がして……
……ああ、そうだった。
大好きなからあげが入ったあのお弁当は、私に元気をくれる魔法の箱だったんだ。
「好き」の気持ちがたくさん詰まった、ワクワクの魔法。
大人になった25歳の私の心にも、何か大切なものが戻って来た気がする……。
「速くする」「遅くする」と埋めて「?」の部分を読むと「やくそく」となる。